秘書代行サービスとは?電話代行との違いやメリット・デメリットを解説
電話対応はビジネスの機会をもたらす重要な窓口である一方、社員のコア業務を妨げる要因にもなります。社員の貴重な労働時間を電話対応に費やすと、会社の業績にマイナスの影響が出てしまう場合も。
だからといって電話対応をないがしろにすると、機会損失・顧客の不満といった問題が発生します。
- 収益に繋がる電話にのみ対応したい
- 電話の重要な内容だけ知りたい
- 電話に妨げられずに業務に集中したい
このようなお悩みを解消してくれるのが、本記事で紹介する「秘書代行サービス」です。
秘書代行サービスによって日々の電話対応から解放された社員は、重要な仕事(コア業務)に集中できるようになるでしょう。
しかし世の中には秘書代行や電話代行、コールセンターといった、電話対応に関する仕事が多くあります。そこで本記事では、類似サービスと比較しながら秘書代行サービスのメリット・デメリット、おすすめ3社について解説していきます。
電話代行より広範囲の業務を任せたい方、雑務をまとめて依頼したい方におすすめの「オンライン秘書サービス」についても併せて解説しています。自社に合ったサービスを選んで、業務を効率化していきましょう。
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秘書代行サービスとは
秘書代行サービスとは、電話対応や事務処理を依頼できるサービスです。秘書代行サービスと類似するサービスについて整理しておきましょう。
- 電話代行サービス
- コールセンター
- オンライン秘書サービス
これらのサービスはいずれも電話対応を引き受けてくれますが、+αで任せられる業務範囲が異なります。以下の表で確認してみましょう。
秘書代行 | 電話代行 | コールセンター | オンライン秘書サービス | |
---|---|---|---|---|
電話取次 (一次対応) | ◯ 対応可能 | ◯ 対応可能 | ◯ 対応可能 | ◯ 対応可能 |
顧客対応 (二次対応) | △ 一部対応可能 | △ 一部対応可能 | ◯ 対応可能 | ◯ 対応可能 |
カスタマーサポート (二次対応) | × | × | ◯ 対応可能 | ◯ 対応可能 |
簡単な事務作業 | △ 一部対応可能 | △ 一部対応可能 | × | ◯ 対応可能 |
事務処理・会計・人事業務 | × | × | × | ◯ 対応可能 |
オペレーターがクライアントの社員として電話対応し、担当者に取り次ぐまでを一次対応といいます。一方電話で受けた顧客の要望に対して回答することを二次対応といいます。
同じ電話対応でも価格帯・業務範囲・クオリティが異なるため、サービス選びの際はよく確認しましょう。
それでは秘書代行とそれぞれの違いについて比較していきます。
秘書代行サービスと電話代行サービスの違い
秘書代行サービスと電話代行サービスの内容はほとんど同じで、どちらのサービスも電話対応が中心となります。秘書代行・電話代行サービスでは、以下のような業務を依頼できます。
- 電話を受けて担当者に取り次ぐ
- 電話内容をメールやメッセージで知らせる
細かいサービス内容は業者によって異なりますが、秘書代行サービスの方が依頼できる業務範囲が少し広い傾向にあります。とはいえ両者に大きな違いはないので、どちらを選んでも問題ありません。
本記事では「電話代行・秘書代行サービス」あるいは、この2つをまとめて「秘書代行サービス」と記載します。
秘書代行サービスとコールセンターの違い
秘書代行サービスは電話の取次など一次対応が中心となりますが、コールセンターは顧客の要望に応え商品受注や問題解決をする二次対応まで対応可能です。
秘書代行サービスでは受注のような難しい業務はクライアント自身が行うケースが多い一方、コールセンターサービスなら問い合わせ発生からクローズまで、一貫して専門オペレーターに任せられるのが魅力です。
そのため秘書代行サービスは社員がフォローできる小規模企業に選ばれやすく、コールセンターは一貫して対応を任せたい大企業に選ばれやすい傾向にあります。
秘書代行サービスとオンライン秘書サービスの違い
秘書代行サービスは電話対応中心のサービスですが、オンライン秘書サービスは電話対応に加えて秘書業務、経理、人事、営業など幅広い業務を依頼できます。
オンライン秘書サービスは面倒な事務作業を丸ごと依頼できるため、社員は重要な仕事(コア業務)に注力できます。また業務量にあわせて稼働時間を調整できるので、コストを抑えることも可能です。
電話業務以外にも外注したい業務がある場合は、オンライン秘書サービスを検討するとよいでしょう。
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秘書代行・電話代行サービスの歴史
そもそも秘書代行・電話代行サービスは、1940年頃に電話を持たない企業から電話受付を委託される「貸し電話業」としてスタートしました。
1970年頃、当時は22万円〜25万円かけて回線を増やす必要があった「転送装置」が登場します。主要なビジネスツールであった電話の転送は需要が大きく、ビジネスマンの人気を集めました。その際、転送装置販売業者が転送先で対応まで請け負う「秘書代行」が生まれます。
1985年、日本電信電話公社が民営化されNTTとなりました。このNTTがボタン一つで簡単に転送できる技術をもって、秘書代行に参入したことで業界の勢力図は一変します。転送装置販売業者は撤退し、オペレーター教育に注力した「電話代行」が誕生しました。
こうした背景から、現在でも秘書代行・電話代行サービスは「電話対応」が中心のサービスとなります。
秘書代行・電話代行サービスにお願いできる業務
秘書代行・電話代行サービスに依頼可能な主な業務は以下の通りです。
- 電話代行
- 受電報告
- 受注業務
秘書代行・電話代行サービスによって依頼できる内容に差があるので、契約前に確認しておきましょう。
電話代行
電話代行は秘書代行サービスの基本業務であり、外部からの電話を受けて要件を確認し、担当者への取次や伝言対応を行います。業務内容はシンプルですが、各社それぞれサービスに特色があります。
- 対応内容をカスタマイズできる
- 教育を受けたオペレーターが対応する
- 在宅ではなく内勤のオペレーターが対応する
特にオペレーターの教育についてはサービスによって差があり、見極めが難しいポイントです。電話はビジネスの窓口であると同時に会社の顔でもあるため、オペレーターのクオリティにもこだわりましょう。
受電報告
受電した内容を適切に取次、報告するのも秘書代行・電話代行サービスの業務のひとつです。
受電の内容は以下のような方法で報告してもらえます。
- メール
- Chatwork
- Slack
- Google Chat
- Microsoft Teams
- LINE
- LINE WORKS
毎日の受電報告をチェックするため、自社に導入されている使いやすいツールから選択しましょう。
ただし利用できるツールはサービスごとに異なります。サービスによってはメールのみ対応で、チャットツールを使うには別料金がかかる場合もあるので注意しましょう。
受注業務
秘書代行サービスでは商品・サービスに関する問い合わせから受注完了までの、一連の業務も委託可能です。
コールセンターで同様の業務を依頼する場合、毎月安定した件数が見込めないと、依頼できない場合があります。
一方で普段は件数が少なくても、以下のような理由で一時的に電話での問い合わせ件数が多くなり、社内のみでの対応が難しい場合もあるでしょう。
- 繁忙期である
- イベントの申込窓口が必要になった
- キャンペーン事務局が必要になった
このような場合に、秘書代行サービスに短期間でコスパ良く受注業務を任せることも可能です。ただし受注業務の対応可否はサービスによって異なるため、事前に確認しましょう。
秘書代行・電話代行サービスのメリット3選
秘書代行・電話代行サービスのメリットを3つ紹介します。
- 機会損失を減らせる
- 低コストで運用できる
- 社員の業務効率が上がる
秘書代行・電話代行サービスをうまく利用すれば、低コストで業務効率化が可能です。各メリットについて詳しく解説していきます。
機会損失を減らせる
秘書代行・電話代行サービスの導入によって、電話対応の取りこぼしが減るためビジネスの機会損失を減らせます。
顧客からの問い合わせを売上に繋げるためには、かかってきた電話にもれなく対応しなくてはいけません。しかし実際の業務中では下記のような理由で電話に出られない場面も多いでしょう。
- 社員が忙しい
- 外出、出張が多い
- 電話対応の教育が不十分
秘書代行・電話代行サービスを導入すれば、すべての電話に対応できるため、こうした機械損失を減らせます。
低コストで運用できる
秘書代行・電話代行サービスは多くの場合、月額10,000円以内で依頼可能です。
理由は電話がかかってきたときだけ料金が発生するシステムであるから。コール数に応じて料金が加算されるので、1日8時間雇用する正社員・派遣社員と比べると圧倒的に安く依頼できます。
- フルタイムで無くて良い
- なるべく安く利用したい
- 電話対応だけ依頼したい
こうした方は電話代行・秘書代行サービスを利用すれば、圧倒的な安さで業務を任せられます。
社員の業務効率が上がる
秘書代行・電話代行サービスによって煩雑な電話対応を外注すると、社員の業務を妨げる障害が減るため業務効率が上がります。
会社にかかってくる電話には、売上に繋がる電話・繋がらない電話があります。以下に例を挙げてみましょう。
- 顧客からの新規問い合わせ
- 取引先からの確認
- クレーム
- 営業電話
いずれも電話に出るまで重要性・緊急性の判断はできません。そのため社員は、急ぎの業務があっても業務を中断して電話対応せざるをえません。
秘書代行・電話代行サービスを利用すると、すべての電話対応を任せられるため、社員の業務効率が向上し、売上アップにも繋がるでしょう。
秘書代行・電話代行サービスのデメリット3選
秘書代行・電話代行のデメリットを3つ紹介します。
- 依頼できる業務範囲が狭い
- 従量課金制のため想定よりも高くなる場合がある
- 柔軟な対応が難しい
秘書代行・電話代行サービスが自社にマッチしているか検討するためのヒントにしてください。
依頼できる業務範囲が狭い
秘書代行・電話代行サービスの業務範囲は電話対応が中心となります。
基本的に依頼できるのは下記のような業務です。
- 電話代行
- 受電報告
- 受注業務
とはいえ、そもそも電話代行サービスの主業務は電話対応なので、業務範囲が狭いのは当たり前です。電話代行以外にも幅広く業務を依頼したい場合は、オンライン秘書サービスをご検討ください。
従量課金制なので想定よりも高くなる場合がある
多くの秘書代行・電話代行サービスでは、対応した電話の件数に応じて請求金額が変わる従量課金制を導入しています。そのため毎月のコストが安定しないデメリットがあります。
例えば基本料金5,000円(30コール)、超過分1コール200円のプランで100コール対応した場合の料金は以下の通り。
基本料金(5,000円 30コール分)+(70コール×200円=14,000円)=19,000円
基本料金が安くても、超過分が多ければ結果的に値段は上がります。秘書代行・電話代行サービスにおいて、受電件数はクライアントに調整できません。請求金額が想定よりも大きくなる場合もあるため気をつけましょう。
柔軟な対応が難しい
秘書代行・電話代行サービスでは複数のオペレーターが電話対応を担当するため、顧客や自社の状況にあわせた柔軟な対応が難しい場合があります。対応が難しい例は以下の通りです。
- 専門的な内容への対応
- 問題発生時の対応
- 顧客にあわせた対応
秘書代行・電話代行サービスは電話取次(一次対応)なので、こうした案件別の対応はできません。
対応方法に多少指示は可能な場合もありますが、対応オペレーターは毎回変わるので自社サービス・顧客状況を把握したうえでの細かな対応を依頼できない点はデメリットと言えます。
柔軟な対応ができるようにしたい場合は、専属アシスタントをつけて1対1で業務を依頼できる専任制のオンライン秘書(クラウドワークス エージェントなど)を利用すると良いでしょう。
秘書代行・電話代行サービスおすすめ3選
秘書代行・電話代行サービスのメリット・デメリットを踏まえて、おすすめのサービスを3つ選出しました。
サービス名 | 電話代行サービス | fondesk | インターコード |
---|---|---|---|
月額料金(税抜) | 7000円~ (15コール~) | 1万円 (50コールまで) | 2,900円~ (20コール~) |
100コール受けた場合の料金(税抜) | 20,000円~34,000円 | 20,000円 | 9,800円 |
オペレーター教育 | 〇 教育が充実している | △ | 〇 教育が充実している |
業務内容 | 秘書代行 電話秘書 コールセンター代行 各職種専門電話代行 など | 電話対応 など | 電話代行 EC運用代行 事務代行 予約受付代行 など |
対応時間 | 9-18時 24時間365日対応プランあり | 9-19時 | 9-18時 |
連絡方法 | 各種チャットツール メール FAX | 各種チャットツール メール | PCまたはスマホへの一斉メール |
公式サイトURL | https://denwadaikou.jp/ | https://www.fondesk.jp/price/ | https://i-chord.com/ |
※コール数とは電話に対応する数のことで、1件の電話に対応したら1コールとなります。基本的に勧誘・迷惑電話はカウントされません。
選定ポイントは以下の3点です。
- オペレーターの質は充分か
- 業務範囲はどこまで任せるか
- 料金は予算と見合っているか
業務の質・範囲と料金のバランスをみて、自社に合ったサービスを選びましょう。
さらに広い業務範囲のサービスを希望するならば、オンライン秘書代行がおすすめです。秘書代行・電話代行サービスのオプションを利用するよりも、低コスト・高クオリティで運用できます。
電話代行サービス
サービス名 | 電話代行サービス株式会社 |
企業名 | 電話代行サービス株式会社 |
料金 | 月額7,000円~(15コール) |
オペレーター教育 | 3ヶ月間の研修、半年に1度の品質維持プログラム |
業務範囲(一般プラン) | 電話対応・指定ツールで内容報告 |
業務範囲(オプション) | 24時間365日対応プラン・クレーム対応など |
「電話代行サービス」はクライアントの要望に細かく対応する、オーダーメイド型プランが強みの電話代行業者です。オペレーター教育に力をいれたサービスで30年以上の実績があるため、高いサービスを希望する方にピッタリです。
一方でコール数が増えると料金も高くなるため、自社で想定されるコール数を伝えて、見積もりを作成してもらいましょう。
オプションで24時間365日対応プランを選択できるので、夜間や休日に依頼したいなら「電話代行サービス」がおすすめです。
fondesk
サービス名 | fondesk |
企業名 | 株式会社うるる |
料金 | 月額10,000円(50コール) |
オペレーター教育 | マニュアル配布・サポートチーム支援 |
業務範囲(一般プラン) | 電話対応・指定ツールで内容報告 |
業務範囲(オプション) | なし |
「fondesk」はコストパフォーマンスに優れた電話代行サービスで、わずか5分程度の手続きで導入が完了する手軽さが魅力です。オペレーターには在宅ワーカー・ダブルワーカーを多く採用しており、マニュアルやサポートチーム支援により教育を行っています。
クレーム対応や夜間対応ができないなど業務範囲は限定されますが、50コールまでは10,000円で依頼できるので、料金の変動が少ない点もポイント。大規模企業から個人事業主まで、幅広い導入実績があるシンプルで使いやすい電話代行サービスです。14日間の無料期間もあるので、まずはお試してみてください。
インターコード
サービス名 | インターコード |
企業名 | 株式会社インターコード |
料金 | 月額2,900円(20コール) |
オペレーター教育 | マニュアル、定期的な独自研修 |
業務範囲(一般プラン) | 電話代行・メールで内容報告 |
業務範囲(オプション) | メール代行、EC運営、事務代行 |
「インターコード」は延べ約5,000社以上との契約実績を持つ電話代行サービスです。オペレーター社員教育に力を入れ、質の高いサービスを低価格で提供しています。
他社にはできない細やかな対応ができる「オーダーメイド対応」によって、ストレスなく業務を依頼できます。
オプションで事務業務の依頼も可能であり、営業事務・人事・経理からHP運営まで専門スタッフが引き受けてくれます。基本料金(20コール)は今回紹介した中でも最安値であり、コストと業務内容のバランスがよい電話代行サービスです。
注意!秘書代行・電話代行サービスに向いていないのはこんな会社
秘書代行・電話代行サービスのメリットや、おすすめサービスを紹介してきましたが、秘書代行のシステムがあなたの会社の希望とマッチしない場合もあるでしょう。
例えば以下のような考えを持つ会社が秘書代行・電話代行サービスを導入しても、希望する成果は得られません。
- 電話代行以外にも任せたい業務がある
- 料金が明確な方が良い
- 依頼相手がわからないのは不安に感じる
秘書代行・電話代行サービスのデメリットを理解して、自社のニーズと合うか確認しましょう。もしも合わない場合は、コールセンターやオンライン秘書サービスなどの選択肢もご検討ください。
電話代行以外にも任せたい業務がある
外注したいと感じている業務は電話代行のみでしょうか?
以下のような業務をマルっと依頼できれば、あなたの会社の業務はさらにスムーズに回るはずです。
- 経理、人事、営業事務
- 資料作成
- ライティング・編集業務
- Web関連業務
これらの業務は秘書代行・電話代行サービスには委託できません。幅広い業務をまとめて委託したい場合は、オンライン秘書サービスが適しています。
料金が明確な方が良い
秘書代行・電話代行サービスは、コール数に応じて請求金額が決まります。金額を事前に決定できない料金体系であるため、予算の立てにくさや想定外の請求の可能性と言った懸念があります。
より料金体系が明確なサービスを求めるならば、月額制を取り入れているオンライン秘書サービスがおすすめです。
依頼相手がわからないと不安に感じる
秘書代行・電話代行サービスのオペレーターは、秘書代行・電話代行業者の会社に出勤するか在宅勤務であたるため、あなたと顔を合わせることはありません。
しかしオペレーターはあなたの会社の社名を名乗り、会社の一員として顧客や取引先と対峙する立場にあります。オペレーターの人となりや顔も知らないまま任せるのは不安という場合は、秘書代行・電話代行サービスには不向きです。
オペレーターと面談できるサービスはあまり多くありません。例えばオンライン秘書サービスの「クラウドワークス エージェント」なら、オペレーターとの面談を行ってから契約できるので、安心して利用できます。
より広い業務範囲を任せる場合にオススメなのが「オンライン秘書サービス」
電話対応だけでなく広範囲の業務を任せたいならば、オンライン秘書サービスがおすすめです。オンライン秘書サービスは「オンラインアシスタント」とも呼ばれ、電話代行以外にも多くの業務を依頼できます。
- アポイント調整
- メール対応
- 資料作成
- 書類作成
- データ入力・整理
- 経理・財務業務
- 人事・総務業務
サービスによっては以下のような専門的な業務も可能です。
- 翻訳
- SNS運用サポート
- 画像修整
ここからはオンライン秘書サービスについて秘書代行・電話代行サービスと比較しながら解説します。自社に導入するならばどちらがよいかの判断材料にしてください。
市場として盛り上がる、オンライン秘書サービス
引用:株式会社矢野経済研究所「BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)市場に関する調査を実施(2023年)」(2023年11月14日)
オンライン秘書サービスなどを使って、業務の一部を外部の専門業者に一括して委託することをBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)と呼びます。
BPO市場は2020年以降、リモートワークが普及したことをきっかけに注目を集め、拡大を続けている市場です。以下のようなメリットが企業の支持を集めています。
- コスト削減
- コア業務への注力
- テレワークやDXの推進
BPO導入の目的は単なる仕事量の削減ではなく、業務効率化・企業の成長・働き方改革などであることがわかるでしょう。こうした背景からもオンライン秘書サービスは今後も拡大が見込まれる分野です。
また効率的な運営方法に悩まされる会社と、在宅でスキルを活かして働きたいワーカーの需要がマッチし、BPO市場には多くの若く優秀な人材が集まっています。つまり優れた人材に低コストで依頼できるのが「オンライン秘書サービス」の特徴です。
秘書代行サービス vs オンライン秘書サービスを徹底比較
秘書代行・電話代行サービスとオンライン秘書サービスのどちらを選ぶか迷う人のために、両者を徹底比較します。まずは業務範囲を確認しましょう。
業務内容 | 秘書代行・電話代行サービス | オンライン秘書サービス |
---|---|---|
・電話代行 ・受電報告 ・受注業務 ・事務処理 | ・電話代行 ・メール対応 ・アポイント調整 ・事務業務 ・人事業務 ・経理業務 ・秘書業務 ・営業サポート ・リサーチ ・資料・書類作成 ・データ入力・整理 ・ライティング・編集業務 ・Web/DTPデザイン ・広告運用レポート作成 ・翻訳 ・SNS運用サポート ・画像修整 |
オンライン秘書サービスの方が圧倒的に幅広い業務範囲を網羅しています。
あらゆる業務に対応できるため、雑務から専門性の高い業務までを丸ごと依頼できるのが魅力です。
続いて料金についても比較します。
秘書代行・電話代行サービス | オンライン秘書サービス | |
---|---|---|
月額料金(例/税抜) | 月額10,000円 ※50コール | 月額60,000円 ※稼働時間20h |
時間単価(税抜) | 1,000円~2,000円 ※1コール10分として計算 | 2,000円~4,400円 ※月額料金÷稼働時間 |
電話対応のみを安く依頼したい場合は、秘書代行・電話代行サービスを選択するべきです。
しかし多少コストを支払ってでも、専門性が高い広範囲の業務を依頼したい場合はオンライン秘書サービスが適しています。
月額料金では差があるものの、時間単価で比較するとおおよそ2倍程度。依頼できる業務範囲や質の高さを考えれば、オンライン秘書サービスの方が割安であると言えます。
さらにオンライン秘書サービスは、繁忙期や閑散期には低価格プランに変更したり、余った時間を翌月に繰越できる業者を選択したりすることで、さらにコストを抑えられます。
秘書代行サービス vs オンライン秘書サービスのどちらが良い?
ここまで秘書代行・電話代行サービスとオンライン秘書サービスを比較してきました。
とりあえず電話対応だけ依頼したいならば、コストを抑えられる秘書代行・電話代行サービスがおすすめです。ただしあまりにも安すぎるサービスは品質に影響するケースもあるため注意しましょう。
社内の事務作業や雑務をマルっと依頼し、社員が業務に集中できる環境を作りたいならば、オンライン秘書サービスをおすすめします。なぜならば電話代行を導入して得られるメリットは業務フローの部分的な改善に限定されるためです。
オンラインアシスタントを導入できれば大幅な業務削減が可能になるため、以下のようなメリットが得られるでしょう。
- コア業務への集中
- 社員の働き方改善
- 企業の業績改善
- 会社の持続的成長
会社全体で働き方を改善し、時代の流れにあわせた変化をしていきたいと考えているならば、その第一歩としてオンライン秘書サービスを導入してみてはいかがでしょうか。
オンライン秘書サービスの選び方のポイント
「秘書代行サービスよりも幅広い業務を依頼したい!」という方のために、オンライン秘書サービスの選び方を紹介します。
- 料金プラン
- 業務範囲
- チーム制or専任制
上記3つはサービスによって大きく異なるので、あなたの希望に合うサービスを選びましょう。
料金プラン
オンライン秘書サービスは、毎月の稼働時間に応じて料金プランが異なり、月ごとの稼働時間が長くなるほど、時間単価が安くなる傾向にあります。料金と稼働時間の例は以下の通りです。
- 月額12万円(60時間)
- 月額5万円(20時間)
このままだと金額を比較しにくいので、時間単価ごとに表でまとめました。
サービス名 | 時間単価(税抜) |
---|---|
クラウドワークス エージェント | 2,000円 |
キャスター | 4,000円 |
フジ子さん | 1,980円 |
※各サービスの代表的な料金プランをもとに算出
「クラウドワークス エージェント」や「フジ子さん」は低価格ハイクオリティでのサービス提供を強みとするサービスです。「キャスター」は社内の業務切り分けから行い、広範囲の業務をまとめて依頼できるため高めの価格設定となっています。
業務範囲
幅広い業務範囲が特徴であるオンライン秘書サービスですが、サービスによって業務範囲は異なります。以下では特に対応可否がわかれる業務をいくつか紹介します。
- オフライン対応
- 翻訳
- 英語メール対応など
自社で依頼したい業務がある場合は、気になるサービスに問い合わせてみましょう。対応可否や料金、依頼できる範囲などの詳細を確認可能です。
申込時に依頼したい業務をしっかり伝えておけば、柔軟に対応してくれるアシスタントを紹介してもらえます。
チーム制or専任制
引用:クラウドワークス エージェント ダウンロード資料より
オンライン秘書サービスでは「チーム制」か「専任制」のいずれかを採用しています。
チーム制では複数名で構成されるチームに依頼し、直接やり取りするのは窓口担当者のみです。一方で専任制では、担当アシスタント1名に依頼する形になります。以下でそれぞれのメリット・デメリットをまとめました。
チーム制 | 専任制 | |
---|---|---|
サービス名 | フジ子さん キャスター | クラウドワークス エージェント |
メリット | ・稼働が安定する ・欠員の心配がない | ・顔を知っているアシスタントに仕事を任せられる ・フィードバックが反映されやすい |
デメリット | ・顔を合わせないアシスタントも業務を担当する | ・担当アシスタントの都合で稼働状況が変わる |
安定した業務でのサポートを希望する場合は「チーム制」、オンラインだからこそ関係性をしっかり築きたい場合は「専任制」を選びましょう。
オンライン秘書サービスおすすめ3選
オンライン秘書サービスの主要3社を料金プランや業務範囲の観点から比較します。
サービス名 | クラウドワークス エージェント | キャスター | フジ子さん |
---|---|---|---|
料金プラン (時間単価/税抜) | 2,000円 | 4,000円 | 1,980円 |
オフライン業務 | × | △要相談 | × |
翻訳 | 〇 | 〇 | 〇 |
英語メール | 〇 | 〇 | 〇 |
専任制 or チーム制 | 専任制 | チーム制 | チーム制 |
紹介した選ぶべきポイントに沿って比較しています。自社の求める条件に合ったサービスを選びましょう。
専任アシスタントに安く依頼できる「クラウドワークス エージェント」
サービス名 | クラウドワークス エージェント |
企業名 | 株式会社クラウドワークス |
時間単位目安(税抜) | 2,000円 |
業務範囲 | オフライン業務:× 翻訳:〇 英語メール:〇 |
チーム制or専任制 | 〇 |
「クラウドワークス エージェント」は国内最大級のクラウドソーシングサービス「クラウドワークス」が提供するオンライン秘書サービスです。クラウドワークスの豊富な人材から、クライアントに適したアシスタントを紹介しています。
専任制であるからこそアシスタントの選出時に書類審査や面談があったり、アシスタントの変更が出来たりとクライアントが安心して利用できる体制が整っています。
低コスト・高品質なサービスなので、オンライン秘書サービスをはじめて利用する方にピッタリです。
幅広い業務をまとめて依頼できる「CASTER BIZ」
サービス名 | キャスター |
企業名 | 株式会社キャスター |
時間単位目安(税抜) | 4,000円 |
業務範囲 | オフライン業務:△(要相談) 翻訳:〇 英語メール:〇 |
チーム制or専任制 | チーム制 |
「CASTER BIZ」はアシスタントのクオリティにこだわったオンライン秘書サービスです。採用基準が厳しく、採用倍率わずか1%を通過した優秀なアシスタントに依頼可能です。また対応ツールや業務範囲といった制約が少なく、柔軟に幅広い業務を進めてくれる点も魅力です。自社の抱える大量の業務を、まずは切り出しするところから対応してくれるので、大量の業務をまとめて依頼したい会社におすすめです。
無料トライアルでお試しできる「フジ子さん」
サービス名 | フジ子さん |
企業名 | BPOテクノロジー株式会社 |
時間単位目安(税抜) | 1,980円 |
業務範囲 | オフライン業務:× 翻訳:〇 英語メール:〇 |
チーム制or専任制 | チーム制 |
フジ子さんは低コストで安定したアシスタント業務を提供しているオンライン秘書サービスです。業務量に応じたプラン変更や翌月解約にも柔軟に対応してくれるため、人件費を細かく調整したい会社に適しています。最大の特徴は無料トライアルが利用できる点で、まずは導入イメージを掴みたいという会社にもおすすめです。
まとめ:任せたい業務によって秘書代行・電話代行・オンライン秘書サービスを選ぼう
秘書代行や類似のサービスについて紹介しました。
- 電話代行
- 秘書代行
- コールセンター
- オンライン秘書サービス
これらの違いは業務範囲の広さです。料金や求める業務内容から自社に合ったサービスを選びましょう。
- 電話代行のみ外注したいならば秘書代行・電話代行
- ノンコア業務をまとめて委託したいならばオンライン秘書サービス
オンライン秘書サービスは、電話代行に限らず幅広い業務をまとめて依頼できるため、社員が重要な業務に集中でき、業務効率の向上や企業の成長に繋がるでしょう。
はじめてオンライン秘書サービスを利用するならば、クライアントとのマッチングを重視する「クラウドワークス エージェント」がおすすめです。最短1ヶ月間から依頼できるのでまずは気軽に、一度問い合わせてみてください。